消防用ホースに使用する差込式の結合金具の技術上の規格を定める省令
消防用ホースに使用する差込式の結合金具の技術上の規格を定める省令
最終改正:平成一二年九月一四日自治省令第四四号
消防法 (昭和二十三年法律第百八十六号)第二十一条の二第二項 の規定に基づき、消防用ホースに使用する差込式の結合金具の技術上の規格を定める省令(昭和三十九年自治省令第十号)の全部を改正する省令を次のように定める。
(趣旨)
第一条
この省令は、消防用ホースに使用する差込式の結合金具の技術上の規格を定めるものとする。
(用語の意義)
第二条
この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一
差込式結合金具 消防用ホース(以下「ホース」という。)を差込みの方法により他のホース、動力消防ポンプ等と結合するために、ホースの端部に装着する差し口又は受け口の金具をいう。
二
差し口 差し金具、ホース装着部(以下「装着部」という。)、押し輪等により構成される差込式結合金具をいう。
三
受け口 受け金具、装着部、つめ、つめばね、パッキン等により構成される差込式結合金具をいう。
(区分)
第三条
差込式結合金具は、その寸法により、呼称七十五、呼称六十五、呼称五十、呼称四十、呼称三十及び呼称二十五に区分する。
(一般構造)
第四条
差込式結合金具の構造は、次に定めるところによらなければならない。
一
水流による摩擦損失の少ない構造であること。
二
装着部は、堅固なものであり、装着したホースが離脱しにくい構造であること。
三
人の触れるおそれのある部分は、危険防止のための措置が講じられたものであること。
四
機能を損なうおそれのある附属装置が設けられていないこと。
五
異種の金属が接する部分は、腐食を防止する処理が講じられたものであること。
(差し口の構造)
第五条
差し口の構造は、前条に定めるもののほか、次に定めるところによらなければならない。
一
各部分の寸法は、呼称に応じ、別表第一に定めるところによること。
二
受け口と容易にかん合及び離脱のできる構造であること。
三
ホースを装着しない状態において、押し輪が離脱しない構造であること。
四
押し輪は、十分な強度を有し、受け口との離脱操作による変形等が生じないものであること。
(受け口の構造)
第六条
受け口の構造は、第四条に定めるもののほか、次に定めるところによらなければならない。
一
各部分の寸法は、呼称に応じ、別表第二に定めるところによること。
二
差し口と容易にかん合及び離脱のできる構造であること。
三
つめ室は、砂その他異物が容易に入らない構造であること。
四
つめの数は、三個以上であること。
五
つめは、等間隔に配置されていること。
六
つめは、同一の形状であること。
七
つめの張出しの強さの合計は、呼称に応じ、次の表に定める強さ以上であること。
| 呼称 | 七十五 | 六十五 | 五十 | 四十 | 三十 | 二十五 |
| 強さ(ニュートン) | 九十 | 七十五 | 六十 | 四十五 | 三十五 | 三十 |
八
それぞれのつめの張出しの強さとその平均値の差は、平均値の二十パーセント以内であること。
九
差し口とかん合した場合、すべてのつめの先端が差し口に圧力を有して接する構造であること。
十
パッキンを容易に交換できる構造であること。
十一
パッキンは、容易に脱落しないものであること。
(材質)
第七条
差込式結合金具の部品又は部分で、次の表の上欄に掲げるものに用いる材料は、それぞれ同表の下欄に掲げるもの又はこれらと同等以上の強度を有するものでなければならない。
| 部品又は部分 | 材料 |
|
差し金具 受け金具 押し輪 装着部 |
JIS(工業標準化法(昭和二十四年法律第百八十五号)第十七条第一項に定める日本工業規格をいう。以下同じ。)H四〇八〇(アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管) JISH四一〇〇(アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材) JISH五一一一(青銅鋳物) JISH五一一二(シルジン青銅鋳物) JISH五二〇二(アルミニウム合金鋳物) |
| つめ | JISH五一一一(青銅鋳物) |
| つめばね |
JISG四三一三(ばね用ステンレス鋼帯) JISG四三一四(ばね用ステンレス鋼線) JISH三一一〇(リン青銅及び洋白の板及び条) JISH三一三〇(ばね用ベリリウム銅、リン青銅及び洋白の板及び条) |
2
受け口のパッキンの材料は、JISK六三八〇(工業用ゴムパッキン材料)BIII四一〇又はこれと同等以上の耐油性及び耐老化性を有するものでなければならない。
(着脱力)
第八条
差込式結合金具は、差し口にあつては受け口と、受け口にあつては差し口とそれぞれかん合及び離脱を行う場合に必要な力が、呼称に応じ、次の表に定める力以下となるものでなければならない。
| 呼称 | 七十五 | 六十五 | 五十 | 四十 | 三十 | 二十五 |
| 力(ニュートン) | 百五十 | 百三十五 | 百五 | 九十 | 八十五 | 七十五 |
(耐圧試験)
第九条
差込式結合金具は、差し口にあつては受け口と、受け口にあつては差し口とそれぞれかん合した状態において、三メガパスカル(呼称三十、呼称二十五又は呼称二十のホースを装着するものにあつては、二メガパスカル。次項において同じ。)の内圧力を五分間加えた場合、き裂、著しい変形、漏水等が生じず、かつ、かん合部から離脱しないものでなければならない。
2
差込式結合金具は、差し口にあつては受け口と、受け口にあつては差し口とそれぞれかん合した状態において、ホースを装着して、三メガパスカルの内圧力を五分間加えた場合、装着部から漏水が生じず、かつ、装着したホースが離脱しないものでなければならない。
(漏水試験)
第十条
差込式結合金具は、差し口にあつては受け口と、受け口にあつては差し口とそれぞれかん合した状態において、二メガパスカル(呼称三十、呼称二十五又は呼称二十のホースを装着するものにあつては、一・三メガパスカル。第十四条において同じ。)以下の任意の内圧力を加えた場合、かん合部から漏水しないものでなければならない。
(繰返し試験)
第十一条
差込式結合金具は、差し口にあつては受け口と、受け口にあつては差し口とそれぞれ千回のかん合及び離脱の操作を行つた場合、き裂、著しい変形等が生じず、かつ、機能に異常を生じないものでなければならない。
2
防食被膜を施した差込式結合金具は、前項の試験を行つた場合、腐食被膜がはく離しないものでなければならない。
(落下試験)
第十二条
差込式結合金具は、差し口にあつてはホースを装着した受け口と、受け口にあつてはホースを装着した差し口とそれぞれかん合した状態において、ホースを装着して、高さ一メートルの位置から水平に伸ばしたホースとともに自由落下させた場合、かん合部から離脱せず、かつ、機能に異常を生じないものでなければならない。
(引きずり試験)
第十三条
差込式結合金具は、差し口にあつてはホースを装着した受け口と、受け口にあつてはホースを装着した差し口とそれぞれかん合した状態において、ホースを装着して、当該ホースをもつて二十メートル引きずつた場合、かん合部から離脱せず、かつ、機能に異常を生じないものでなければならない。
(曲げ試験)
第十四条
差込式結合金具は、差し口にあつては固定された受け口と、受け口にあつては固定された差し口とそれぞれかん合した状態において、二メガパスカルの内圧力を加え、かん合部に次の式で求められた曲げモーメントが生じるように、差込み方向に対し直角に力を加えた場合、かん合部から離脱せず、かつ、機能に異常を生じないものでなければならない。
(押しつぶし試験)
第十五条
差込式結合金具は、装着部の端から幅一センチメートルの部分に、差込み方向に対し直角に千ニュートンの荷重を五分間加えた場合、機能に異常を生じないものでなければならない。
(腐食試験)
第十六条
差込式結合金具は、JISZ二三七一(塩水噴霧試験方法)に定める試験方法により塩水を八時間噴霧した後に十六時間放置することを五回繰り返した後、水洗いをして二十四時間自然乾燥させた場合、機能を損なうおそれのある腐食が生じないものでなければならない。
(表示)
第十七条
差込式結合金具には、次に掲げる事項を容易に消えないように表示しなければならない。
一
製造者名又は商標
二
製造年
三
差込式結合金具の呼称
四
差込式結合金具の呼称と異なる呼称のホースを装着するものにあつては、装着するホースの呼称
(基準の特例)
第十八条
新たな技術開発に係る差込式結合金具について、その形状、構造、材質及び性能から判断して、この省令の規定に適合するものと同等以上の性能があると総務大臣が認めた場合は、この省令の規定にかかわらず、総務大臣が定める技術上の規格によることができる。
附 則
1
この省令は、平成四年三月一日から施行する。
2
この省令の施行の際、現に日本消防検定協会の行う消防用機械器具等についての試験を申請している差込式結合金具に係る試験については、なお従前の例による。
3
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている差込式結合金具に係る型式承認及び前項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた差込式結合金具に係る型式承認は、改正後の消防用ホースに使用する差込式の結合金具の技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
附 則 (平成一〇年九月二八日自治省令第三七号) 抄
(施行期日)
第一条
この省令は、平成十一年十月一日から施行する。
(経過措置)
第二条
この省令の施行の際、現に日本消防検定協会の行う検定対象機械器具等についての試験を申請をしている消火器、消火薬剤、閉鎖型スプリンクラーヘッド、消防用ホース、一斉開放弁、泡消火薬剤、感知器及び発信機、流水検知装置、差込式結合金具並びにねじ式結合金具に係る試験については、なお従前の例による。
2
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている消火器に係る型式承認及び前項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた消火器に係る型式承認は、第一条の規定による改正後の消火器の技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
3
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている消火薬剤に係る型式承認及び第一項の規格により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた消火薬剤に係る型式承認は、第二条の規定による改正後の消火器用消火薬剤の技術上の規格を定める省令の規定による型式承認とみなす。
4
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている閉鎖型スプリンクラーヘッドに係る型式承認及び第一項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた閉鎖型スプリンクラーヘッドに係る型式承認は、第三条の規定による改正後の閉鎖型スプリンクラーヘッドの技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
5
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている消防用ホースに係る型式承認及び第一項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた消防用ホースに係る型式承認は、第四条の規定による改正後の消防用ホースの技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
6
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている一斉開放弁に係る型式承認及び第一項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた一斉開放弁に係る型式承認は、第五条の規定による改正後の一斉開放弁の技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
7
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている泡消火薬剤に係る型式承認及び第一項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた泡消火薬剤に係る型式承認は、第六条の規定による改正後の泡消火薬剤の技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
8
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている感知器及び発信機に係る型式承認及び第一項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた感知器及び発信機に係る型式承認は、第七条の規定による改正後の火災報知設備の感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
9
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている流水検知装置に係る型式承認及び第一項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた流水検知装置に係る型式承認は、第八条の規定による改正後の流水検知装置の技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
10
この省令の施行の際、現に型式承認を受けている差込式結合金具に係る型式承認及び第一項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けた差込式結合金具に係る型式承認は、第十一条の規定による改正後の消防用ホースに使用する差込式結合金具の技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
11
この省令の施行の際、現に型式承認を受けているねじ式結合金具に係る型式承認及び第一項の規定により従前の例によることとされた試験の結果に基づいて型式承認を受けたねじ式結合金具に係る型式承認は、第十二条の規定による改正後の消防用ホース又は消防用吸管に使用するねじ式結合金具の技術上の規格を定める省令の規格による型式承認とみなす。
12
この省令の施行の日前に消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第二十一条の十六の四第一項の規定により自治大臣に届出を行った動力消防ポンプについては、第九条による改正後の動力消防ポンプの技術上の規格を定める省令の規格に適合する動力消防ポンプとみなす。
13
この省令の施行の日前に消防法第二十一条の十六の四第一項の規定により自治大臣に届出を行った消防用吸管については、第十条による改正後の消防用吸管の技術上の規格を定める省令の規格に適合する消防用吸管とみなす。
附 則 (平成一二年九月一四日自治省令第四四号)
この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
別表第1 差し口の寸法表
単位 ミリメートル
| 呼称 | 許容差 | 区分 | A | B | C | E | J | N |
| +0 | +0 | +0 | +0 | |||||
| -0.2 | -0.2 | -0.2 | -0.2 | |||||
| 75 | 81.5 | 15.0 | 76.2 | 18.0 | 83.0 | 22.8 | ||
| 65 | 68.5 | 13.0 | 63.5 | 15.5 | 70.5 | 19.5 | ||
| 50 | 55.6 | 10.5 | 51.0 | 14.5 | 56.5 | 14.7 | ||
| 40 | 43.6 | 8.5 | 39.0 | 11.7 | 44.0 | 12.5 | ||
| 30 | 35.6 | 7.7 | 32.5 | 10.0 | 36.0 | 11.3 | ||
| 25 | 28.6 | 7.0 | 26.0 | 8.5 | 29.0 | 10.2 | ||
注 B及びN欄に掲げる値は、最小値を示す。

別表第2 受け口の寸法表
単位 ミリメートル
| 呼称 | 許容差 | 区分 | F | G | H | I | L | M | O |
| +0.5 | +0.2 | +0 | +0.1 | ||||||
| -0 | -0 | -0.1 | -0 | ||||||
| 75 | 82.0 | 19.0 | 12.6 | 12.8 | 24.0 | 83.8 | 2.5 | ||
| 65 | 69.0 | 16.0 | 10.6 | 10.8 | 21.0 | 70.8 | 2.0 | ||
| 50 | 56.0 | 15.0 | 8.0 | 8.2 | 17.0 | 56.8 | 1.8 | ||
| 40 | 44.0 | 12.2 | 7.0 | 7.2 | 14.0 | 44.3 | 1.5 | ||
| 30 | 36.0 | 10.5 | 6.5 | 6.7 | 13.0 | 36.3 | 1.3 | ||
| 25 | 29.0 | 9.0 | 6.0 | 6.2 | 12.0 | 29.3 | 1.0 | ||
注1 L欄に掲げる値は、最大値を示す。
2 M及びO欄に掲げる値は、最小値を示す。
